このたびはお子様のご卒業、誠におめでとうございます。
先週の卒業式において、テレビ放送の音声が悪く、校長先生とPTA会長からのお祝いの言葉がよく聞こえなかったというお声をいただきました。
そこで、下記をホームページに掲載いたします。
・校長式辞
・会長祝辞 (原稿原文、実際はアドリブ多用につき内容が少し異なります)
6年間PTA活動にご理解ご協力をいただき、ありがとうございました。この場をお借りしお礼申し上げます。
式 辞
歴史と伝統のある浦和別所小学校の卒業生として本校を巣立つ178名の皆さん、卒業おめでとうございます。今お渡しした卒業証書は、小学校生活6年間の努力の証です。自らの誇りとし、大切にしてください。
この2年間は、新型コロナウイルス感染症のため、様々な制限のある中での学校生活となってしまいました。高学年としての活動を思う存分させてあげられなかったのがとても残念です。特に自然の教室に行かせられなかったのは、とても申し訳なく思っています。そんな中、バスケットボール大会、サッカー大会での皆さんのスポーツマンシップにのっとったプレー、運動会での最高学年としての活躍は、しっかりと目に焼き付いています。皆さんと行った社会科見学や修学旅行は、私にとっても、いい思い出になっています。皆さんの見学時の6年生らしい落ち着いた行動は、とても安心して見ていられました。コロナのために、我慢しなければならないことを多々あったかと思います。でも、嘆いてばかりでは前に進めないので、こんなこともあるんだなと思うことも必要です。これからの長い人生、思うようにならないこと、突然の出来事など、予期しないことが必ず起きます。そういう時こそ、強い気持ちをもってください。3月11日の東日本大震災についての特別授業でも話しましたが、当たり前の日常が、突然、奪われてしまうことがあると思うことが必要です。そうすれば、当たり前のことに対して、感謝する気持ちをもてるようになります。
今日巣立っていく皆さんにはなむけとして、最後のお話をします。
ぜひ、人間性を磨いてください。そして、優しさや思いやりをもった人間になってください。私の大好きなスポーツ選手で、オリンピックで2大会連続で体操の個人総合の金メダルを獲得した内村航平選手が、1月の引退会見で、後輩へ伝えたいこととして、次のように述べていました。「体操だけうまくてもダメだよと伝えたい。人間性が伴っていないと。大谷翔平君もそうですし、羽生結弦君も人間としての考え方が素晴らしいと思うからこそ、国民の方々に支持され、結果も伴っている。そういうアスリートがほんものなのかな」と話していました。内村選手は、お父さんからいつも「体操選手である前に一人の人間としてチャンとしていないとダメ」と育てられたそうです。内村選手も大谷選手も羽生選手も、人間として素晴らしく、思いやりもあり、優しさもあります。そして、挨拶がきちんとできるそうです。皆さんの中にも、プロのサッカー選手や野球選手などスポーツ選手になりたいと思っている人も居ると思います。そのスポーツが上手ければいいというものではありません。また、勉強さえできればいいと考える人も中にはいるかもしれません。でも、挨拶ができないような人間や思いやりや優しさがない人間は、決して成功しません。最後に物を言うのは、その人が持っている人間性です。魅力ある人間には、いい仲間が集まります。そして、その仲間が必ず助けてくれます。ぜひ、人間性を磨く努力をしてほしいと思います。そのために、様々なことを経験し、多くの人と出会い、本を読むことが大切です。
さらに、これからの世の中、知識だけあっても駄目です、勉強ができ、知識を増やしたからといっても、人生を豊かにすることは難しいのです。知識だけでなく、その知識を使いこなせるだけの「知恵」を出して事態を突破する力が必要です。その力があれば、どんな困難に直面しても、必ず乗り越えられます。
前に立ちはだかった高い壁を自分一人では乗り越えられなくても、知恵を使い、仲間と一緒なら必ず乗り越えることができます。
さて、テレビをご覧の保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。心からお祝いとお慶びを申し上げます。また、新型コロナウイルス感染症対策のため、体育館での参加ではなく、テレビでの視聴となり申し訳ありません。本日、保護者の皆様からお預かりしました子どもたちが小学校を旅立ちます。これから、中学生となり、色々と反抗したり、親の思うように成長しなかったりするかもしれません。それでも、どうか、寄り添って、支えてあげてください。親にとっては、かけがえのない愛すべき子どもです。
小学校では、至らぬ点もあったかと思いますが、本校の教育活動に対しまして、ご理解とご協力をいただきましたこと深く感謝申し上げます。
最後に改めて、卒業生の皆さん、卒業おめでとう。皆さんのこれからの健闘を心からお祈りし、「式辞」といたします。
令和4年3月23日
さいたま市立浦和別所小学校 校長 小野寺 智夫
祝 辞
本日この浦和別所小学校を卒業する皆さん、ご卒業おめでとうございます。PTA会長の澤口です。
私は人前で話をするような大それた人間ではなく、どこにでもいる普通のおじさんなのでとても緊張しておりますが、慣例でありますので一言お祝を述べさせていただきます。
卒業生の皆さん、小学校六年間はどうだったでしょうか。勉強にスポーツ、芸術などいろいろなことを頑張ってきたことと思います。今までも、これからも、学校の先生やお父さんお母さんは「頑張れ~努力しろ~」と必ず言うでしょう。しかし、残念ながら皆さんが飛び出していく世界は、努力が必ず報われるとは限らない理不尽な世界なのです。どんなにがんばったってレギュラーになれないこともある。どんなに頑張ったって志望校に受からないこともある。そういう世界なのです。先日の北京オリンピックでも、羽生結弦さんが「努力って報われないな」と言って話題になりました。では・・報われないなら努力する、頑張る意味はないのでしょうか。・・・答えは、「NO」です。
なぜなら、一位になる人、合格する人、金メダル取る人・・・つまり成功する人はみんな努力をしている。努力しなければ成功する権利を得ることができないからです。仮に一位になれなくても二位にもなれる。一位を狙わなきや二位にも三位にも四位にもなれないのです。
羽生さんはこんなことも言ってました。
「努力はウソをつく。でも、無駄にはならない。」
是非皆さんには諦めず、粘り強く努力して理不尽な世の中を生きていってもらいたいと願っております。
さて、ご家族の皆様、本日はお子様のご卒業、心よりお喜び申し上げます。6年間PTA活動に様々なご協力をいただきましてありがとうございました。皆様に温かく見守っていただきまして別所小PTAは進化を遂げられたと感謝しております。お子様と一緒に、別所小PTAを卒業される方も多数いらっしゃるとは思いますが、今後とも生暖かく見守っていただけたらと存じます。
最後になりますが、皆さんが努力を重ね立派な大人となり、別所小の保護者として戻ってくる日を楽しみにしております。
以上を持ちまして、私のお祝いの言葉とさせていただきます。
令和4年3月23日
さいたま市立浦和別所小学校PTA会長 澤口 博